こんにちは、のんちです。
わたしはこのブログ(WordPress)とは別に、はてなブログ無料版で2020年9月からブログを運用していました(引越しまでの運用期間:約1年間)。
ブログで扱うジャンルを少し増やしたり、スマホなどのモバイル端末でより読みやすくしたいなど、いろいろやりたいことが増えたため、今回はてなブログ無料版のブログをWordPressに引越しすることにしました。
はてなブログ無料版からはてなブログpro(有料版)へ移行する選択肢もありましたが、有料版はそこそこの費用がかかるのと、拡張性や自由度でWordPressに劣るため、それならすでにサーバーを借りているWordPressに引越しする方が良いと考えました。新規にドメインを取得する必要がありますが、ドメイン2年分の取得+更新費用がだいたいはてな有料版の1ヶ月分の利用料と同じくらいでした。
引越しの作業はネットで調べながらすべて自力で行いました。引越し作業を進めながら手順を整理して、この記事にまとめました。
この記事がはてなブログ無料版からWordPressへのブログの移行を検討されている方のお役に立てれば幸いです。
この記事は以下のような方におすすめです。
- はてなブログ無料版(独自ドメインなし)を使用している
- WordPressへの引越し(移行)を考えているが、やり方がいまいちよく分からない
- 移行作業が大変そうなので引越しをためらっている
- はてなブログproを使用しているが、WordPressへの引越しを考えており、一部参考にしたい
- 引越し前後のブログの状況
- 引越し(移行)の流れ
- 1. レンタルサーバーの契約
- 2. 新規ドメインの取得
- 3. ワードプレスのインストールと初期設定
- 4. テスト環境を設定する(はてなブログ無料版からの移行では作業不要)
- 5. ツイッターなどのSNS連携を解除しておく<はてなブログ側>
- 6. 記事のエクスポート<はてなブログ側>
- 7. 見出しの変更
- 8. 【重要】パーマリンクの設定<WordPress側>
- 9. テーマのインストール
- 10. 記事のインポート<WordPress側>
- 11. 記事の修正<WordPress側>
- 12. 取得したドメインのネームサーバーの設定を契約したレンタルサーバーに変更する
- 13. リダイレクトの設定<はてなブログ側>
- 14. 検索エンジンに登録させない<はてなブログ側>
- 15. 重複サイトの問題を解消する
- 16. WordPressでの設定
- アクセス数はどうなるか?
- まとめ
引越し前後のブログの状況
はてなブログ無料版からWordPressへの移行時(移行直前)のわたしのブログの状況は以下の通りです。
- 移行元:はてなブログ(無料版)、記事数72、記事のURLは標準フォーマット(/entry/2021/01/01/000000)が43、カスタムURL(/entry/記事の名前)が29
- 移行先:WordPress(ワードプレス)。サーバーはエックスサーバーを契約済みで、はてなブログの移行先として2個目のブログを作るため、エックスサーバードメインで新規にドメインを取得
- 移行日:2021年9月16日
引越し(移行)の流れ
目次と重複しますが、移行作業の流れは以下のようになります。
工程の数が多いですが、「10. WordPressに記事をインポートする」で一区切りとなりますので、「1.」から「10.」までが前半、「11.」以降が後半となります。
- レンタルサーバーを契約する
- ドメインを取得する(※はてなブログ無料版から移行するためには必須)
- WordPressをインストールする
- テスト環境を設定する(※はてなブログ無料版では不要)
- はてなブログ側の設定を変更しておく(SNS連携の解除)
- はてなブログの記事をエクスポートする
- エクスポートしたはてなブログの記事の見出しレベルを変更しておく
- <重要>WordPressに記事をインポートする前に、パーマリンクの設定を行う
- WordPressのテーマをインストールする
- WordPressに記事をインポートする(※この時点で引越し作業は一旦完了です)
- WordPress側の記事を修正する
- 取得したドメインのネームサーバーの設定を契約したレンタルサーバーに変更する
- はてなブログ側で「JavaScriptでのリダイレクト」の設定をする
- はてなブログ側で検索エンジンに登録させない設定を行う
- 重複サイトの問題を解決する
- WordPressでの設定
- 最低限の初期設定を行う
- 主要なプラグインの導入
- Googleアナリティクスへの登録
- Googleサーチコンソールへの登録
- Googleアドセンスの申込
今回わたしが自身で移行作業を進めてみて、以下の2点が非常に重要だと感じましたので、先に記載しておきます。
それでは、順番に見ていきましょう!
1. レンタルサーバーの契約
ブログの引越し先となるサーバーのレンタル契約を行います。
わたしの場合は引越しに取りかかる時点で、別ブログ(このブログ)を運営するためにエックスサーバー(プラン:スタンダード[旧X10])を借りていました。この記事ではサーバー契約の詳細な手順については割愛させていただきますが、初めて借りる方はサーバー選びでかなり迷われると思います。
わたしの場合はネットでいろいろ調べた結果「よく分からん」という結論に達したので、リスクを避けて有名なエックスサーバーにしました。ユーザーが多いのと運営実績が長いのが特徴で、分からない点があったときにすぐにネットで調べられるメリットがあります。
この記事を読んでいただいている方は一定のブログ運用の経験がおありだと思いますので、ある程度のスペックがあるサーバーを選ぶことをおすすめします。
2. 新規ドメインの取得
ドメインの取得自体は難しい作業ではありませんが、ドメインは「サイトの顔」と言え、一度取得すると後から変更できないためじっくり考えて決めた方がよいと思います。
わたしの場合は引越し時点で既にエックスサーバーでレンタルサーバーを借りていて、ドメインもサーバーを契約したときに特典として無料で取得していました(レンタルサーバーを新規契約する場合は、特典としてドメインを無料または割引価格で取得出来ることが多いです)。
引越し先のサイトで使用する2個目のドメインは、一元管理できるメリットがあるので1個目と同じXserverドメイン(旧Xドメイン)で取得しました。ちなみにA8.netのセルフバックを利用したので、少額ですが還元もありました。
もちろんレンタルサーバーとは別のドメイン取得サービスで契約しても問題はありませんが、その場合はネームサーバーの設定などの作業が別途必要になります。わたしのケースだとネームサーバーが最初からエックスサーバーになるので、ネームサーバーの切り替え問題は発生しませんでした。
なお、ドメインの契約が完了してからドメインが有効になるまで、エックスサーバーの場合は数分から最大1時間程度の時間がかかります。
3. ワードプレスのインストールと初期設定
契約したレンタルサーバーにWordPressをインストールします。
エックスサーバーでは「WordPress簡単インストール」という機能が用意されていて、簡単な操作でWordPressをインストールすることが出来ます。
インストール後の初期設定として、WordPressのダッシュボード「一般」-「設定」のWordPressアドレス(URL)とサイトアドレス(URL)の「http://」の部分を「https://」に変更しておきます。
4. テスト環境を設定する(はてなブログ無料版からの移行では作業不要)
この作業ははてなブログ無料版からWordPressへ移行する方には必要ありませんので、読み飛ばしてください。はてなブログproからWordPressへ移行する方向けに記載しています。
独自ドメインではてなブログproを運用されている方がWordPressに移行する場合は、URLを変更せずに新サイトへ移行することが出来ます。契約したレンタルサーバーにはてなブログproで使用していたドメインを紐つける(ネームサーバーを切り替える)作業を行えば、移行後のサーバーでサイトが表示されるようになります。
ただし、新サイト側で行う修正作業などがあるため、はてなブログからのリダイレクトを設定する直前まではネームサーバーの切り替えをせずオフラインで作業をすることをおすすめします。ネームサーバーを切り替えるまではブログの訪問者ははてなブログに接続されるので、新サイトが公開できる水準まである程度整ってからネームサーバーを切り替えればスムーズに移行できます。
エックスサーバーではテスト環境で作業をするための方法が紹介されています。
動作確認URLを追加する方法と、hostsファイルを編集する方法の2つがあります。
5. ツイッターなどのSNS連携を解除しておく<はてなブログ側>
はてなブログでツイッターなどのSNS連携をしている場合は、はてなブログ側で事前に解除しておく必要があります。先に解除を行っておかないと、移行後にWordPress側でSNS連携の設定をする際に問題が発生するためです。
ダッシュボードの「アカウント設定」で「外部サービス連携」のタブを選びます。連携が有効になっているサービスについて「無効にする」を選択してください。
6. 記事のエクスポート<はてなブログ側>
ダッシュボードの「設定」-「詳細設定」の画面に移動します。
「詳細設定」の下の方に「エクスポート」の項目があるので、「記事のバックアップの製本サービス」を選びます。
「○○(ブログ名)をエクスポートする」をクリックすると、ブログのデータがテキストデータとして出力されます。
「ダウンロードする」を選んで、任意の場所に出力したテキストデータを保存します。これではてなブログのデータのエクスポートは完了です。
7. 見出しの変更
はてなブログの大見出しは「H3」で、ワードプレスでは「H2」なので、一段階ずつ見出しのレベルを上げる必要があります。
そのままデータをインポートすると後から手作業で修正することになるため、あらかじめエクスポートしたテキストデータをメモ帳などで開き、「H3→H2」、「H4→H3」、「H5→H4」の順にテキストを置換しておきます。
※念のために置換の作業をする前に、「検索」で置換対象の文字列を確認しておきましょう。
8. 【重要】パーマリンクの設定<WordPress側>
移行作業の中で最も重要なのがパーマリンクの設定です。
はてなブログ無料版からWordPressに移行する際は必ずドメインが変わるため、サイトや記事のURLが変更されます。移行後のサイト運営と、はてなブログからのリダイレクトの設定の二つを考慮して設定を行います。
はてなブログproを使っている方の場合は引越し前後でURLが変わらないようにすることが出来ますが、はてなブログ無料版からの引越しの場合はURLが必ず変わりますので、移行後の投稿の設定を優先した方がよいと思います。WordPressでは投稿はスラッグ(はてなブログでいうところのカスタムURL)で英数字の記事名で投稿するのが一般的で、その方がSEO的にもよいので「https://ドメイン名/スラッグ」となるように設定を行います。
移行後のはてなブログへのアクセスはJavaScriptを使用したリダイレクトで新サイトに転送しますが、リダイレクト時にドメインを含めたURLを変換して、すべてのアクセスが新サイトに転送されるように設定を行います。
以下では、はてなブログ無料版のURL設定で「標準フォーマットとカスタムURLを併用している」前提で解説します。
はてなブログの記事URL
以下の2種類を併用しているケースを想定して解説をしていきます。
標準フォーマット:https://はてなユーザーhatenablog.jp/entry/2021/01/01/000000
カスタムURL:https://はてなユーザー名.hatenablog.jp/entry/記事名
WordPressのパーマリンクの設定画面(ダッシュボードの「設定」-「パーマリンク」)で設定を行います。「カスタム構造」でドメイン以下のURLの形式を設定することが出来ます。
パーマリンクをはてなブログの「標準フォーマット」形式に設定した場合
WordPressでパーマリンクの設定を以下のようなカスタム構造に設定した場合;
/entry/%year%/%monthnum%/%day%/%hour%%minute%%second%
インポートした記事のWordPressでのURLは以下のようになります。
標準フォーマット:https://ドメイン名/entry/2021/01/01/000000
カスタムURL:https://ドメイン名/entry/2021/01/01/000000(数字に変換されます)
パーマリンクの設定を「投稿名」に指定した場合(はてなブログ無料から移行する方にはこちらを推奨します)
WordPressでパーマリンクの設定を以下の設定にした場合;
カスタム構造の「%postname%」または「投稿名」 ※どちらを選んでも同じ設定になります。
インポートした記事のWordPressでのURLは以下にようになります。
標準フォーマット:https://ドメイン名/2021-01-01-000000(「entry」は削除され、「/」が「-」に変換される)
カスタムURL:https://ドメイン名/記事名(「entry」は削除される)
いずれのパターンでもURLが変更されますが、「標準フォーマット」形式のカスタム構造にした場合は移転後もはてなブログのURL形式で記事を投稿し続けることになりますので、それならば引越しを機にWordPress式のURL形式(ドメイン名/スラッグ)に変更した方が先々の運営を見据えると良いと思います。
※パーマリンクの設定はWordPressをインストールして最初の記事を書く前に行いますが、その後は変更しない方がよいです。記事の公開後にURLが変わってしまうため、SEO的によくないからです。
はてなブログproの方は、はてなブログと同じURL構造にすれば、引越しによってURLが変更されることがないというメリットがありますが、はてなブログ無料版の方はそもそもドメインが変わるので「投稿名(%postname%)」一択だと思います。
以上のようにパーマリンクを「投稿名(%postname%)」で設定すると記事のURL構造が変わってしまうので、はてなブログからのリダイレクトが正しく出来るのかが懸念材料ですが、本記事の「13. リダイレクトの設定」で解決できますのでご安心ください。
カテゴリの設定
あとカテゴリの設定についても少し触れておきたいと思います。
はてなブログでのカテゴリは以下のURLとなっています。
https://はてなユーザー名.hatenablog.jp/archive/category/カテゴリー名
WordPressに移行した際は以下のURLに変更されます。
https://ドメイン名/category/カテゴリー名(「archive」が削除される)
カテゴリについても移行前後でURL構造が変更されますが、記事のURLのように設定によって複数のパターンがあるわけではないので、はてなブログ無料版からの移行にあたっては特に設定を行う必要はありません。リダイレクトについては本記事の「13. リダイレクトの設定」で説明しています。
9. テーマのインストール
わたしはこのブログでCocoonを使用していて使い慣れているので、移行先のブログでもとりあえずCocoonをインストールしました。
テーマは後からでも変更出来ますが、レイアウトが変更されると調整が必要になる場合があるので、使用したいテーマが決まっているのであればそちらをインストールしましょう。
WordPressを使うのが初めての方でどのテーマがよいかよく分からない場合は、無料のテーマである「Cocoon」で始めるのが無難だと思います。
10. 記事のインポート<WordPress側>
WordPressのダッシュボード「ツール」-「インポート」の画面で、「Movable TypeとTypepad のインポート」の項目で「今すぐインストール」を選びます(ブログのデータをインポートするためのプラグインがインストールされます)。
「インポーターの実行」を選びます。
「6. 記事のエクスポート」の工程でエクスポートしたはてなブログのデータ(テキストファイル)を選択して、「ファイルをアップロードしてインポート」ボタンでインポートされます。
続いて投稿者の割り当てを行います。
これはインポートした記事に投稿者として表示される名前になります。はてなブログのIDまたはWordPressのユーザー名を選びますが、基本的には移行後に使用する方である後者を選ぶのがよいと思います。
最後に、インポートしたデータがWordPressで表示されているか確認します。
これで引越しの作業は一旦完了です。ここまで作業お疲れさまでした!
ここから後半の作業となります。頑張っていきましょう!
11. 記事の修正<WordPress側>
インポートした記事を修正します。すべての記事を完璧に修正するのはかなりの時間がかかりますので、公開できる水準にまで修正を進めたら、はてなブログからのリダイレクトを行っても問題ありません。公開後、引き続き地道に修正作業を進めていきましょう。
- キーワードリンクを消す:はてなブログ無料版ではキーワードリンクは消せないので、WordPress移行後に手動でリンクを解除する作業が必要です。リンク部分をクリックしてリンクボタンを押すだけの作業なので、淡々と進めましょう。なお、はてなブログproの方は、インポート前にはてなブログ側の設定であらかじめキーワードリンクを消すことが出来ます。
- 内部リンクの修正:エクスポートした記事内にある内部リンクははてなブログのURLになっていますので、新サイトのURLへのリンクに変更する必要があります。そのままでも移行元のはてなブログからリダイレクトされますが、こちらもコツコツ作業を進めましょう。
- 画像を移す:はてなブログに保存されている画像データを新サイトに移します。わたしははてなブログにアップした画像データが自分のパソコン内にあったので、手動で新サイトにアップロードしました。
- アイキャッチの設定:ブログデータのインポートではアイキャッチの設定が引き継がれませんので、アイキャッチの設定を行います。
- 目次の削除:はてなブログから引き継いだ目次はWordPressでは必要ないため、削除します。
- 見出しの変更:「7. 見出しの変更」で作業済みであれば、インポート後の作業は不要です。
わたしが運営していたはてなブログの記事数は72本と少なめだったので手作業でも対応できる分量でしたが、記事数が多い方は作業を少しでも減らす方法が他にもあるかもしれません。プラグインを使う方法などがネット上で紹介されていますが、この記事ではわたしが実際に実行していないので割愛させていただきます。
インポートした記事はクラシックエディタでの編集となり、編集する際にデザインが崩れることがあります。こちらについてはプラグイン「Classic Editor」を導入することで、記事毎にクラシックエディタから現行のブロックエディタへ切り替えることが出来ます。
※WordPressを初めて触る方にはピンと来ないかも知れませんが、インポートした記事は一世代前のエディタ(クラシックエディタ)で記事の編集画面が開きます。そのまま編集すると表示が崩れることがあるため、新エディタに切り替えてから編集した方が手間はかかりますが確実です。
12. 取得したドメインのネームサーバーの設定を契約したレンタルサーバーに変更する
レンタルサーバーと同じサービスでドメインを取得した場合は、ネームサーバーは自動的に設定されていることが多いのでこの作業は不要です。わたしがエックスサーバーでXserverドメインを契約した際は自動的にエックスサーバーに設定されていました。
また、はてなブログproから移行する方で、「4. テスト環境を設定する」の工程で新サイトをテスト環境下においていた場合もネームサーバーの切り替えを行います。この作業を行うことで、はてなブログのサーバーで表示されていたブログが引越し先のサーバーで表示されるようになります。
13. リダイレクトの設定<はてなブログ側>
「8. パーマリンクの設定」で「投稿名(/%postname%/)」を選んだ前提での説明となります。
はてなブログでの「標準フォーマットのURL」と「カスタムURL」は、移行後のサイトではそれぞれ以下のように変換されます。
標準フォーマットのURL
移行前のURL (はてなブログ無料版) | https://はてなユーザー名.hatenablog.jp/entry/2021/01/01/000000 |
移行後のURL (WordPress) | https://ドメイン名/2021-01-01-000000 |
カスタムURL
移行前のURL (はてなブログ無料版) | https://はてなユーザー名.hatenablog.jp/entry/記事名 |
移行後のURL (WordPress) | https://ドメイン名/記事名 |
「8. パーマリンクの設定」でも書きましたが、標準フォーマットを採用した場合はWordPressへの引越し以降もはてなブログと同じURL形式を使用することになるため、引越しを機に「投稿名(/%postname%/)」(スラッグ)を採用しておいた方がよいと思います。
その場合はWordPressではスラッグに「/」を使用出来ないことから、標準フォーマットの記事URLの「/」がすべて「-」に変換されてしまいます。
リダイレクトの設定が少しややこしくなりますが、以下のサイトでURL構造を変換しながらリダイレクトを行う方法が紹介されています。わたしはこちらのサイトの情報通りにはてなブログにJavaScriptを設置して、問題なくリダイレクト出来ています。
上記の記事では、はてなブログ側で設定するJavaScriptに一工夫することで、ドメインとURL構造の両方を変換しながらリダイレクトさせる方法が紹介されています。カテゴリのURLも同時に変換してくれます。
原理としては、以下の処理を同時に行ってリダイレクトしています。
- ドメイン(はてなブログのドメイン→新ドメイン)の変換
- 「entry」を削除
- 「/」を「-」に置換
- 「archive」を削除
はてなブログから移行先のWordPressのサイトへ正常にリダイレクトされれば、検索エンジンや被リンクからのアクセスももれなく新サイトへ誘導出来ます。
WordPressで新たに書き始める記事についてはパーマリンクの設定「投稿名」が反映されますので、はてなブログからのリダイレクトと移行した後のブログ運営の2つの点から見て、今回ご紹介した方法がベストだと思います。
14. 検索エンジンに登録させない<はてなブログ側>
移行後のWordPressのサイトのみ検索エンジンが登録してくれるようにするため、移行前のはてなブログで設定を行います。
「設定」-「詳細設定」-「検索を避ける」の項目で、「検索エンジンに登録させない(noindex, nofollow)」にチェックして保存します。これで移行前のサイトであるはてなブログはGoogleなどの検索エンジンに登録されなくなります。
15. 重複サイトの問題を解消する
移行元のはてなブログと移行先であるWordPressのサイトは当然ながら同じ内容なので、重複サイト(いわゆるコピペサイト)であると判定される可能性があります。
はてなブログからリダイレクトされていればコピペと判断される可能性は低いですが、WordPressのサイトが軌道に乗って検索エンジンでも新サイトが掲載されるようになればリダイレクトの必要がなくなるので、はてなブログは記事をすべて非表示にしましょう。
重複サイトの問題を解決するだけなので、はてなブログの削除あるいははてなからの退会をする必要はありません。
16. WordPressでの設定
最低限の初期設定を行う
WordPressを初めて利用する方は、記事を新規に投稿する前に行うべき設定をしておきましょう。
エックスサーバーが運営する以下のブログ記事で、初期設定について解説されています。
主要なプラグインを導入する
主要なプラグインを導入していきます。テーマによって相性の良し悪しがありますので、使用するテーマに合わせて、必要に応じてインストールしていきましょう。
この記事ではおススメのプラグインの紹介については敢えてしませんが、Cocoonを使用する場合は必要なものをネットですぐに調べられます。
Googleアナリティクス、Googleサーチコンソールに登録する
はてなブログを運用しているときに導入されている方が多いと思いますので、作業方法については本記事では割愛させていただきます。
Googleアドセンスは再申請が必要(すでに審査通過済みの方)
はてなブログ無料版でアドセンスを使用していた場合は、引越しによってドメインが変わるため、再申請が必要となります。
アクセス数はどうなるか?
引越しから三週間ほど経った2021年10月7日時点の状況ですが、移行元のはてなブログへのアクセスについてはすべてリダイレクトされているので、検索エンジンや被リンクからのアクセスについては減っていません。
なお、はてなブログ側のアクセスはリダイレクトの設定をしているため、0となっています。
はてなブログ無料版でのわたしのサイトは、デザイン的にスマホなどのモバイルユーザーには見づらいサイトになっていたのですが、WordPressではレスポンシブデザイン(ユーザーの使用している端末に応じてデザインが自動的に切り替わるデザイン)によってスマホで閲覧しやすくなったため、モバイル端末からのアクセス率が増加しています。
まとめ
この記事でははてなブログ無料版からWordPressへの移行手順について見てきましたが、ブログの引越しはやることが多いので「作業量」という点ではかなり大変です。しかし、事前にきちんと段取りをしておけば引越し自体の「難易度」はそれほど高くはないと今回自分で作業をしてみて感じました。
ブログは筆者の皆さんにとってコツコツと積み上げて育ててきた大切な資産ですので慎重に作業を進める必要がありますが、より良い環境でブログ運営に取り組みたいと考えている方は引越しを検討してみる価値は十分にあると思います。
長い記事となりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!